こんにちは! びるこです。
ブログ訪問ありがとうございます。
GWですが、私は何も予定が無いので読書するしかないなーと思っています。
皆さんは、好きな作家さんはいますか?
私は 西加奈子さん が好きです。
作品を全部読んでいる訳ではないのですが、他のどの作家さんより私にとって「心地良さ」が抜群で読み始めるとどっぷり世界に浸かってしまいます。
30代のクズを救えるのは、日本で西さんだけ。
これは、第152回直木賞を受賞した西加奈子さんの作品「サラバ!」の帯に書いてある言葉です。
オードリーの若林さんの言葉ですが、30代のクズというパワーワードがすごい。
エレファントカシマシの歌詞ならば
- 10代 憎しみと愛入り交じった目で世間を罵り
- 20代 悲しみを知って 目を背けたくって 町を彷徨い歩き
- 30代 愛する人のためのこの命だってことに 気付いたな
となり30代である程度完成形が見えますが、なんとなーくボーっと生きていると30代のクズが完成します。
本当は年齢なんか関係なくて、10代で自分が何者か見極めてグイグイ進んでいく人もいれば、30代40代まで空っぽな人もいると思います。
30代のクズを救えるのが、西加奈子さんの「サラバ!」なのです。
30代に限らず、全てのクズ達におすすめです。
学生時代の恥ずかしい行動
サラバ! の序盤は主人公の生後から幼少期〜青年期を描いています。
主人公の歩君という男の子は、常に周りを冷静に見ていて、何なら周りを見下す傾向があります。
学生時代の周りの女子への冷ややかな感情は凄まじく、読んでいて自分の恥ずかしい行動を思い出しては赤面しました。
「歩君が近くにいたら、相当馬鹿にされていたことだろう」 と確信しました。
私の学生時代の恥ずかしい行動ベスト3は
- ギャルに憧れて眉毛を極細にしていた(全然似合う顔立ちじゃないのに)
- 彼氏の名前をメールアドレスに入れていた(3ヶ月で別れたのに)
- そのアドレスに precious という単語を入れていた(3ヶ月で別れたのに)
my preciousって「とっておきの最愛の人」「大切な人」みたいな意味があります。
一体どのあたりがpreciousだったのか完全に意味不明で恥ずかしいったらありません。
preciousの乱用、禁止です。 ダメ、絶対。
このような、学生時代の恥ずかしい行動を歩君はバッサリと一刀両断してくれます。
そんな歩君も大人になるにつれ、人を見下して自分を守っていける状況ではなくなっていきます。
私が大好きな3月のライオンの林田先生も言っていますが
「なんとなく根拠のない自信を持ったまま大人になって、気がついたら何も持っていなかった」
というのは多くの人が経験する事象だと思います。
自分の信じるものを決めるということ
この本で徹底的に描かれているのは
- 自分のことは自分で決めろ
ということです。
あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ。
という主人公の姉の名言が出てくるのですが、すごく胸に刺さりました。
信じるものは、なんでも良いのです。
猫でも良いし、マカロンでも良いし、吉沢亮君でも良いし、神様でも良い。
自分で決める、ということが大切。
決められないなら、探しにいけば良い。
旅に出ても良いし、本をたくさん読んでも良い、人と出会う場所に出向いても良い。
『サラバ!』 は主人公と一緒に人生を振り返り、自分が信じるものって何だろうと考えるきっかけをくれる本なのです。
私がクズだった頃
私は薬学部生時代、年上彼氏の異常な束縛の結果情緒不安定になり、お酒に逃げまくっていた時期がありました。
今思うと、クズだったのは彼氏ではなく自分自身でした。
お酒に逃げるのって本当に良くないです。
何も解決しない上に、体もぼろぼろで心もぼろぼろです。
離脱症状などはなかったためアルコール依存まではいっていなかったと自分では思っていますが、お酒に逃げていたことは事実です。
病院で働くようになってからアルコール依存症の患者さんを担当したこともありますが、食事を取らずにアルコールだけを摂取し続けるために極度の栄養不良となり非常に危険な状態になります。
現在日本で承認されているアルコール依存症の薬物治療薬は4種類
抗酒薬は無理矢理二日酔い状態を起こすもので、レグテクトは主に脳内のNMDA受容体を介する神経伝達を阻害することによって飲酒への欲求を軽減させるものです。
セリンクロは中枢神経系に広く分布するオピオイド受容体に作用して飲酒欲求を抑えます。
欧米では承認されていたものですが、日本では最近やっと承認されました。
薬の作用機序として飲酒軽減に繋がることは理解できますが、まずは治療のステージに本人の意思で立てるかどうかという問題があります。
アルコール依存症の生涯経験者は国内に約107万人いると推計されていますが、専門的な治療を受けているのは約5万人にとどまるそうです。
アルコール依存症というものは、精神的な弱さではなく脳の異常状態ですので、治療が必要な場合はしっかりと医療機関の受診をしてほしいと思います。
私の場合は、取り返しのつかない状態になる前に自ら「このままではまずい」と一念発起し
- ジムに通うことを決めた
- そこで働いていた夫と知り合えた
- 体を鍛えたことで、自分に自信がつき仕事もプライベートも充実
という三段階を踏んで、逃げのお酒から脱却し現在穏やかに過ごせています。
筋トレは精神的安定にとても良い効果をもたらすことが証明されていますので、自分を変えるためにジムを選んだことが大正解だったと今では思っています。
アスリートでもあった夫のメンタルは私に良い影響を与えてくれましたし、筋肉って大体のことを解決してくれると教えてくれました。
私の信じるものは『夫と筋肉』というわけです。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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私のお酒での大失敗はこちらです。(お酒というより食事の大失敗)