こんにちは! びるこです。
ブログ訪問ありがとうございます。
先日は大好きな陸上選手の話を書きました。
どんな屈強なアスリートでも、必ず引退があります。
ある意味、生涯現役というのは可能だと思いますが、体の限界を感じるタイミングが必ず来てしまうものです。
後悔のないアスリート人生を、と思いますが難しいのですよね。
今日はアスリートに限らず人生の「退き際」をテーマに書いていきたいと思います。
後悔のない人生なんて無い
「我が生涯に一片の悔いなし!」なんて北斗の拳のラオウさんくらいしか言えませんよ。
(ごめんなさい、読んだことはありませんが誰でも知ってるこのセリフのパワーをお借りしました)
夫がアスリートとして活動していたときは、それはもう血反吐吐くほど悔しい思いばかりでした。
試合の後、夫よりも先に悔し泣き(号泣)してドン引きさせたこともあります。笑
アスリートに限らず、後悔のない人生を! なんてよく言いますが、それも実際は難しい。
水野敬也さんの「夢をかなえるゾウ」シリーズを全部読んでいるのですが、4作目は「死ぬときに後悔しないために」を考えることがテーマでした。
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価格:1,738円 |
ガネーシャという関西弁の変な神様と、死神と釈迦が出てくるカオスな作品ですが色々考えるきっかけをくれる本です。
ガネーシャはあんみつが大好きで、いつだって本能のままに生きてて可愛いのです。
私がブログを始めようと思ったきっかけにもなりましたが、後悔しないようにやりたいことはその場で始めるというのは、人生で大切なことだとしみじみ思います。
「やる」て決めたその瞬間から、やれることはなんぼでも生まれてくんねん。なんぼ大きくて叶いそうにない夢でもな、その夢に近づくためにできることは、今、この瞬間にあるんやで
ガネーシャはいいこと言います。
「今」が大切なのは言うまでもないですが、なんだってできる「今」が永遠に続くことはあり得ません。
全部やり切った〜なんて思う事は不可能ですし、どこかで諦め受容することは必要になってくると思います。
否認・怒り・取引・抑うつ・受容
というキューブラー=ロスの5段階の「死の受容モデル」というのがありますが、授業で習った時より今の方が受容の大切さをしみじみ感じます。
緩和ケア
「夢をかなえるゾウ4」の中の死神の言葉で一番心に残ったのは
人間は死を「敵」だと考えたことのしわ寄せを、死に際に受け取ることになったのだ
この部屋に存在している物はすべて、死と戦うためだけに 患者を一秒でも長く生きながらえさせるためだけに 存在している。
患者の「幸せ」や「救い」を最優先して作られたものは、何一つない
という言葉です。
この部屋とは病室のことです。
医療従事者としては耳が痛い文章ですが、どんな治療も「患者さんが望むのであれば」ということが大前提です。
死を敵としないケアの一つに緩和ケアがありますが、昔と今でその概念は大きく異なります。
WHOは1990年に「治癒を目指した治療が有効でなくなった患者に対する」ケアとしていました。
しかし、2002年に「生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対する」ケアと修正しています。
現在は患者さんも含めてのチーム医療というのが基本ですから、患者さんと家族の意志を尊重するためにみんなでサポートしていきます。
なので、大切なことは病院に全部お任せ〜ではなく、自分や家族の意志をしっかりと示していくことが重要です。
DNAR
今年行われた第106回薬剤師国家試験 問83 が以前SNSで話題になっていたのを見ました。
問:DNAR(Do Not Attempt Resuscitation)の説明として正しいのはどれか。
1 生物学的製剤の投与を行わないこと。
2 特定の疾患を有する患者を差別しないこと。
3 患者の意向を無視して独善的な医療をしないこと。
4 胎児の染色体以上の有無を知るための検査を行わないこと。
5 終末期において本人あるいは代理人の同意を得て二次蘇生措置を行わないこと。
答えは「5」です。
病院のカルテではちょくちょくお目にかかる言葉ですが、私は1年目の病棟業務が始まってカルテを見るまでこの言葉を知りませんでした。
薬剤師の国家試験にこのような問題が出るのはとても良い傾向だと思います。
自分の人生と向き合うために最期を自分で選ぶというのは大切なことですし、これから社会に出る学生がこのことをしっかり知り考えるというのも大切なことだと思います。
あくまでも終末期医療とDNARは混同してはいけないので
- 緩和ケアとは
- 終末期医療とは
- DNARとは
というのを私もしっかりと理解していこうと思いますし、患者さん自身や家族にも考えてもらいたいと思います。
たまに手術前に
「もう、まな板の上の鯉だから、よろしく頼むよ〜」
と言ってるおじいちゃんとか居ますが、全然まな板から飛び出すのもありですから自分次第だよ〜なんて思います。笑
まとめ
- 健康なうちから死について家族で話し合ったり、自分の最期を考えておくことは大切
- その場にならないと分からないことも多いから、何度でも話し合いを
- 明日死んでも良いように、いつだって我慢は不要
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
前回記事の大好きなアスリート紹介はこちらです。