びるこブログ

ビールを愛する病院薬剤師。伝えたいのは医療のこと、トレーニングのこと、健康について考えること。

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痩せ薬との闘い

こんにちは! びるこです。

ブログ訪問ありがとうございます。

 

先日怪しげな痩せるサプリメントの広告を目にしたので、今日は危険な痩せ薬の話を書いていこうと思います。

 

 

サプリメントは必要か

健康な人が摂取する薬といえばサプリメントですが、妊娠期の葉酸を除けば、人に必要な栄養素は食事からの摂取でよいと言われています。

 

しっかり食べて、しっかり運動が1番なのですが楽したい気持ちが勝つのが人間です。

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ドラえもん藤子・F・不二雄

のび太君は全人類の代表です。

 

患者さんへの説明で、入院時はサプリメント・健康食品の使用は禁止と伝えています。

 

含有される成分によっては出血に影響が出たり、麻酔に影響が出る可能性があるためです。

 

医薬品とは異なり成分の分析方法も甘いところがあるので記載されている成分がほとんど入っていない可能性もあれば、逆に記載されていない成分が入っている可能性もあります。

医薬品も、最近の後発医薬品メーカーの不祥事をみていると安全とは言い切れなくなっているのが悲しいところです。

 

だいたいの患者さんは「サプリメントは中止してくださいね」と言うと

「飲んでも飲まなくても変わらないからやめても大丈夫!」と言ってくれます。

 

・・・購入し続ける意義は!

とつっこみたくなりますが、そこはにっこりと受け流します。

 

稀にですが、これを飲まないとダメなんです! って言われたりもします。

先日、痩せる系のサプリメントをやめるわけにはいかないと懇願されました。

あまりの気迫に一瞬負けそうになりました。笑

一応成分を確認し入院中はやめていただくことに落ち着きました。

 

医師に確認し継続可能となる場合もあるので病院によって対応は異なるかもしれませんが、必要なものだけを飲んでいただくというのは原則です。

 

痩せる薬

サプリメントや健康食品の中には本当に危険なものも売られていることがあります。

平成14年頃の話ですが、危険な中国製ダイエット用健康食品が出回っていたようで死者も出ていたと知りました。

 

当時のニュースを私は覚えていませんが、印象に残っている方も居ると思います。

 

入っていたのは甲状腺ホルモン」です。

動物の甲状腺を乾燥させたものを混ぜていたようです。

他にも「フェンフルラミン」「N-ニトロソフェンフルラミン」という未承認薬物が含まれていたようです。

フェンフルラミンは食欲抑制作用がありますが、心臓弁膜症や肺高血圧の原因となりアメリカで1997年に使用禁止となっています。

 

悪質すぎてびっくりです。

 

私は今甲状腺疾患をメインで担当しているので、甲状腺ホルモンの悪用は本当に許せないですし、命を失うこともあるということを広く知っていただきたいと思っています。

 

普通に考えて、飲むだけで痩せるというのは非常に危険で怪しさ満点です。

これ飲んでても痩せないんですっていうサプリメントは、安全性で考えれば「いいサプリメントですね!」ってことにもなりますね。

 

未だに、飲むだけでごっそり痩せる系サプリの広告をネット上で見かけます。

人間の欲求をついた悪質なものって無くならないですね。

 

甲状腺ホルモンの偉大さ

体内の主要ホルモンは色々あり

などなど。

 

約100種類あると言われるホルモンの中でも、最強体内ホルモン決定戦があるとすれば、かなりいい線行くと思われるのが甲状腺ホルモンです。

 

代謝も脂質代謝も担い、脳の発達や各器官の成長・発達を担う

代謝の絶対的エースです。

(他のホルモンに怒られそう)

 

蝶ネクタイみたいに首にチョコンと付いているのもかわいいところです。

薬剤師として、自分が担当する疾患領域に愛着をもつのが大事だと思っていますので、甲状腺はかわいいと認識しています。

 

昔、消化器内科の先生に何故その診療科を選んだのか聞いたら

 

「ぼくは大腸を初めて見たときに、美しいと思ったんだ」

 

と言われたことがあります。

「おっと、やばい人だこの人」と思いましたが炎症性腸疾患を専門とされていたので、患者さん達に美しい大腸を取り戻してもらうべく治療しているのだと思うとちょっと感動もしました。

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 自分の臓器に愛情をもつことは大切です。 毎日頑張ってくれていますからね。

 

話を戻しますが、甲状腺ホルモンは多すぎても少なすぎても体に害を及ぼします

 

亢進のバセドウ病と低下の橋本病が有名です。

 

薬も過ぎれば毒となる

甲状腺ホルモンが過剰に出るバセドウ病では動悸・多汗・手の震えなど身体症状が現れますが、体重減少というのも症状のひとつです。

数ヶ月で数十キロ減少する方もいて危険な状態といえます。

 

このホルモンの性質を悪用したのが、死者も出した痩せ薬だったわけです。

 

甲状腺ホルモンの数値は厳密に管理する必要があるため、甲状腺癌で甲状腺を摘出した方は採血で数値を見ながらホルモン薬の量を調節しています。

 

訳の分からない健康食品で補充して良いホルモンでは無いのです。

 

恐ろしいものを生み出す人がいるものだと悲しくなりますが、消費者側も急激に痩せていくような薬には絶対に手を出さないで欲しいなと思います。

 

同じ薬でも、命を繋ぐ大切なものになるか、命を奪う恐ろしいものになるかは人それぞれと改めて感じます。

 

薬に頼る前に、とりあえず筋トレ! でいきましょう。

 

まとめ

  • やっぱり筋トレ
  • 良く効くサプリメントは怪しさ満点
  • 薬は適正作用を!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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