びるこブログ

ビールを愛する病院薬剤師。伝えたいのは医療のこと、トレーニングのこと、健康について考えること。

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年齢を言い訳に使わせない論文

こんにちは! びるこです。

ブログ訪問ありがとうございます。

 

「若いころは何食べても大丈夫だったのよ、年取ると代謝が落ちるからうんぬんかんぬん」

という一連の言い訳が通用しなくなる論文が発表されたようです。

 

 

ヒトの加齢に伴う1日あたりのエネルギー消費量の変化(Daily energy expenditure through the human life course)

2021年8月13日付でScienceに掲載された論文です。

SNSで話題になっていたのを夫に教えてもらいました。

全文は読んでいませんが、アブストラクトと国内研究代表者の報告を読んでみました。

 

国内報告↓

https://www.nibiohn.go.jp/eiken/info/pdf/Science_210813_TEE_NIBIOHN_Web.pdf

Abstract(一部)

We analyzed a large, diverse database of total expenditure measured by the doubly labeled water method for males and females aged 8 days to 95 years. Total expenditure increased with fat-free mass in a power-law manner, with four distinct life stages. Fat-free mass–adjusted expenditure accelerates rapidly in neonates to ~50% above adult values at ~1 year; declines slowly to adult levels by ~20 years; remains stable in adulthood (20 to 60 years), even during pregnancy; then declines in older adults.

Daily energy expenditure through the human life course | Science

 

【対象】

世界29か国の生後8日から95歳までの6,600人以上

【方法】

ニ重標識水法のデータベースを構築し、ヒトの生涯にわたる1日当たりの総エネルギー消費量について分析

 

※二重標識水法の原理は、天然にも微量に存在する水素と酸素の安定同位体で標識された水を経口投与し、尿中における同位体の上昇率とその後の減衰率を求めることで、1日当たりの総エネルギー消費量が測定できる。

水素の分子量は1、酸素の分子量は16が大部分を占めますが、分子量2の水素や分子量18の酸素が自然界にも存在しておりそれらを利用するという方法。

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分かりやすく図にしようとしたら、より分かりにくくなりました。

無駄な努力でした。

奈良美智さんのMumps使用

 

基礎代謝ではなく、総エネルギー消費というところがミソですね。

これまでは基礎代謝の研究が多かったようですが、小規模であれば総エネルギー消費量の研究もされていたようです。

 

【結果】

総エネルギー消費量は20代~50代まで一定(中年期の代謝の減速は緩やか)

 

中年太りは加齢で代謝が落ちるからではないらしいです。

30代としては朗報ですね~

加齢により太りやすくなると怖がる必要は無いわけです。

 

「30代はまだ大丈夫なのよ、私も30代までは何しても太らなかったのよ、朝まで呑んでたって平気だったんだから。でもねそこからガクガクっと来るから要注意よ、もう今まで通りってわけにはいかないのよ、水飲んでも太るんだから」

という忠告を周りのお姉様方から受けるたびに

「水飲んでも太るは草」

と声には出さずとも思っていました。

 

聞き流して良い忠告だったというわけで、それがとても嬉しいです。

 

だって怖いですよね。

今まで通りトレーニングしてランニングもして、それでも体が自分の想像を超えて大きくなっていくなんて恐怖でしかないです。

 

とにかく中年太りは代謝のせいじゃない、何かしらの他の要因のせいかもしれないし、自分のせいかもしれない。

 

中年期の代謝の減速は緩やかで、30~50 代では代謝は減らず、60 代以降で年にわずか 0.7%の減速が みられました。

 

90 代の人は、40〜 50 代の人よりも 1 日当たりの必要なエネルギーが 26%少なくなっています。

高齢者における少ない総エ ネルギー消費量の理由は筋量の低下だけでなく、細胞・組織レベルの代謝の低下があることが示唆されました。

などの報告もあり、興味深いなと思いました。

国内報告の図やグラフはとても分かりやすかったです。

 

何歳になっても諦めないこと

年齢のせいで何かを諦めるのはつらいです。

前に妊娠適齢期のことを書きましたが、こればっかりは人間の限界があることなので何歳でもというわけにはいきません。

 

しかし中年期の肥満に関しては年齢のせいで諦めるという必要はないとこの論文は励ましてくれているように感じました。

さすがに高齢になると細胞・組織レベルの代謝の低下が示唆されていますが、それを理解したうえで生活習慣等をどう変えていくか。

ある意味自分次第、やり方次第とも言えます。

 

今後身体活動と筋量との関係や、水分摂取必要量の推定など様々な研究にこのデータベースを使用すると展開が記載してありましたので楽しみに待ちたいと思います。

 

とりあえず、中年太りは仕方ないという考え方は見直す必要がありそうです。

 

憧れのおばあちゃん

数年前、初めてハーフマラソンの大会に出た時にスタート位置で隣に居たのが70代のおばあちゃんだったことがあります。

 

初めてなんですって私が話しかけたら、私も初めてですって教えてくれました。

 

代謝とは関係ないですが、70代で初ハーフマラソンにチャレンジする姿はかっこいいなと思いましたし、私もそんなおばあちゃんになりたい! とその時からずっと目標にしています。

 

年齢を言い訳に使わない生き方はかっこよくて素敵です。

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尾田栄一郎ONE PIECE

目指せツヤツヤの130代!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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